単純性股関節炎
- はじめまして、Hと申します。
- 懇意にしている隣のお子さんが、単純性股関節炎という病気にかかったのですが、病気の内容について、よくわからないということでとても心配されております。どういう病気なのか、短期の通院等で直る種類のものなのか、教えていただけませんでしょうか?お手数をおかけしますが、宜しくお願いします。子どもの年齢は、4歳男子です。以上宜しくお願いします。
- 単純性股関節炎について
- 主として活発に遊びまわる年齢(幼児から小学生)に多く見られます。日中元気よく遊んでいたのが夜になって、あるいは夜中に股関節から大腿部を痛がって泣き出し、翌日整形外科を訪れるといったパターンが多いようです。ほとんど片側性で、強い発赤や腫脹、発熱は見られませんが股関節の運動時疼痛を訴え、運動制限、跛行が見られます。注意深く観察すると少し股関節の腫れが見られる場合もあります。ほとんど1週間以内の安静(多くは幼稚園や学校を休ませ、家の中でトイレや洗面は普通にさせ、ゆったり過ごさせるだけで良い。)で治ります。痛みを強く訴える場合は坐薬などを使用したらいいでしょう。中には2-3週間、長引くときは1ヶ月程度軽い痛みが続く場合もありますが、こうしたケースは後に述べる病気と鑑別をしながら注意深く経過観察をおこなう必要があります。通常、レントゲン検査では骨の異常は見られませんが、関節液の貯留があると関節の隙間が広くなってきます。鑑別をしなければならない疾患として、化膿性股関節炎、ペルテス病、大腿骨頭すべり症、などがありますが、臨床所見やレントゲン所見から整形外科医にとって鑑別診断はそう難しいことではありません。
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