変形性股関節症(2)
- 子供の頃股関節脱臼を・・・おたずねします。
- 私は49歳、女性です。子供の頃股関節脱臼をしていて治療をしています。2年くらい前まで普通に行動していました。スポーツが好きで学生時代にはバレーボール選手をそして2年前までは毎朝テニスをしていてシングルスの大会にも出場していました。ゴルフもやりかけて少々面白くなった頃、右足の股関節の外側に違和感を覚え痛みがあっていつまでも直らず走ることが難しくなって病院で診察を受けて変形性股関節炎と診断されました。会社を夫と経営していますので長期に入院等はためらわれます。またかといってスポーツもやめられません。できればテニスやゴルフが週1、2回できて会社を誰かに任せる余裕ができる頃、だいたい65歳頃手術をして、いえなるべく手術をしないですませたいのですが、、、。一時運動をぱったりやめて接骨院に1週間に1度ずつ通って治療を受けていました。運動をやめる生活は私には精神衛生上も良くないことを自覚しました。接骨院の治療はそれなりに効果があったりしますので治療の要領を覚えて自分で調整しています。スポーツをしながら手術をしないですませたい。こんな希望に対してアドバイスをお願いします。また手術のことも詳しいことがわからないのでそれも知りたいのです
- 変形性股関節症(2)について
- お答えします。 文面には変形性股関節炎とありますが、正しくは変形性股関節症のことと思います。これはあなたのようにいわゆる先天性股関節脱臼(LCC)がありますと、大人になってから変形性股関節症(OA)を発症することが多いのです。しかし、LCCが無くとも女性の場合は更年期が過ぎてから変形性股関節症を発症し易くなり、整形外科の外来を訪れる方が少なくありません。変形性股関節症は少しずつ進行するのが大半で最終的には人工関節全置換術(THR)を行うことになります。もちろん手術をしないで保存的治療で経過している方も少なくありませんが、患者さん身の必要度によるわけです。痛みが強く、日常活動に支障を来たしいわゆるQOLが阻害される場合は手術的治療をした方が良いと思います。THRは普通、60歳以上に適応があり、若い方の場合は保存的治療か別の手術方法になります。現在ではTHRはかなり進んでおり、手術に習熟した医師が行えばかなり良い成績となっています。ただし、術後はゴルフやテニスなどのスポーツで負担をかけることは好ましいことではなく、水泳や自転車など限られたスポーツのみが推奨されることになります。OAの程度にもよりますので定期的に整形外科医のいる医療機関で経過を追って診てもらい、適切なアドバイスを受けられることをお勧めします。案ずるより生むがやすし、手術をやって本当に良かったという声を聞く度に、手術を勧めて良かったと思うこの頃です。
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