痛風について

痛風は、血液中の尿酸が増加し、関節に尿酸結晶が沈着して関節炎が発生し、強い疼痛発作を引き起こす病気です。尿酸は蛋白質のもとになるプリン体が分解されて発生する最終代謝産物です。肝臓で尿酸の合成が過剰になったり、腎臓で尿酸の排泄が低下すると高尿酸血症となり、痛風発作を引き起こすことになります。

●タイプ
高尿酸血症は3つのタイプに分類されます。
1、尿酸産生過剰型(肝臓で尿酸が過剰に産生される)
2、尿酸排泄低下型(腎臓で尿酸が排泄されにくい)
3、混合型(尿酸産生過剰型+尿酸排泄低下型)
が有ります。尿酸排泄低下型が6割を占めます。

●症状と合併症について
痛風発作は母趾(足の親指)に好発します。しかし、アキレス腱周囲や足背、膝、などの部位での発作も有ります。95%以上が男性です。 高尿酸血症を治療せず、尿酸を高い状態のまま放置しておくと、尿酸は心臓、腎臓、などの組織に沈着し、狭心症、心筋梗塞、腎炎及び尿管結石などを併発させ、生命に 危険な状態をもたらします。生涯にわたって尿酸のコントロールが必要です。

●治療について
疼痛発作の発生時は、非ステロイド系抗炎症剤(NSAIDs)を投与します。普通、発作はこれでおさまりますが、発作がおさまったら高尿酸血症に対する治療が必要となります。薬物療法は少量から開始します。薬物療法には2つあり、一つは尿酸産生阻害剤、もう一つは尿酸排泄促進剤です。どちらの薬剤を選択するかは高尿酸血症のタイプによります。薬は一生飲む事が多いのですが、軽症の場合は食事療法等でもコントロール可能な例も有ります。

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